2025年1月5日日曜日

Aria Pro Ⅱ Magna MA-038

前回紹介しました「新しい相棒」をざっとメンテナンスしたので使用感や音について簡単にレビューします。

また実際の演奏シーン紹介しますので、サウンドなども聴いていただければと思います。

MA-038のスペック

前回も簡単に紹介しましたが、改めて紹介します。

  • ボディ:アッシュ材の3P、カットトップ
  • ネック:メイプル(ヘッドはスカーフジョイント)
  • 指板:ローズウッド 350R(14inch)
  • ナット幅:43mm
  • フレット:22F ミディアムジャンボ
  • ピックアップ:SSH構成
    • シングルコイル:Aria OS-1
    • ハムバッカー:Aria OH-1(コイルタップ付き)
  • スイッチ:5Way
  • コントロール:1Vol、1Tone
  • ブリッジ:VFT-2トレモロ
  • 弦間ピッチ:10.8mm
  • 製造国:韓国

※当時のカタログ

多分1996年製で間違いないと思いますが、当時世界で一番エレキギターを生産していたと思われる韓国製。
造りが非常に良いです。

フレットエッジの処理なんかは、入門用にしては素晴らしい仕上げ。

メンテナンスするにあたり分解しましたが、ボディ材も結構良いアッシュでした。

メンテナンスの内容

今回はできるだけパーツ交換をせずに、汚れやくすみ、錆の除去とフレット磨きだけに留める予定でした。

クリーニングにあたりペグやらブリッジやらを順調に外していったのですが、トーンのノブだけ外れない。
「ちょっとキツいだけだろう」と思い、ドライバーでクイッとやったら・・・

トーンポットのシャフトから抜けました(涙)

抜けたノブの差し込み部分を見ると、シャフトがガッチリと固着していました。

以前手に入れたBill’s Brothersのストラトも、ポットの固定用ナットが固着して回らずに破壊して外したことがあり、古いギターでは金属部品の固着には気をつけないとだめですね。

普段からも

金属パーツの錆や汚れには要注意!

です。

このポットはプッシュ・プルスイッチ付きの特殊なもので手持ちがなく、購入して対応。
ノブは(これも色褪せたゴールド)手持ちがあったので再利用しました。

なんちゃって金メッキ

このMA-038は金属パーツがゴールドという豪華仕様。
ところがこのゴールドパーツが曲者で、新品時は良いのですが数年立つとほぼメッキが剥げます。

ギターパーツの金メッキは薄くて、手や肌に触れる部分や擦れる部分は直ぐに剥げ始め、それにより下地金属がくすみ始めます。
今回のギターもブリッジやネジ類の金メッキが剥げてサビサビ状態に。

そこでネジ類に「なんちゃって金メッキ」をやってみました。

金メッキと言ってますが、正確には単なるゴールド塗装です(笑)。
メッキの剥げたネジの錆をサンドペーパーで取り、下地にメタルプライマーを塗ってその上から100均で購入した油性のペイントマーカー(金色)でタッチアップ。

結果は写真のとおりで、思いのほかよく出来ました。

最終調整

ここで弦を張って「あとは微調整」と思っていたのですが、弦高が下がらない。

ネックが反っているのかとも考えましたが、ネックに問題なし。
どうしてもあと1mmほど下げたい。
そこで

シム挿入!

シムとはネックポケットに紙などの薄いものを挟み込んで、ネックの接続に角度をつける手法です。

この方法自体は有名ギターメーカーやハイエンドギターメーカもやっているもので、インチキ臭い(笑)ものではありません。

手元にちょうどよい厚さ(約0.35mm)のスタバの紙があったので、カットし挟んで再度ネックを取り付けてみたら・・・

簡単に1mm下げられた!

なぜこうなるかは長くなるので書きませんが、興味のある方はググってみてください。

実際に弾いてみて

まず極端に軽くはないけど、重くもありません。
またボディーがディンキーサイズのストラトタイプのため、通常のものより二周りくらい小さく感じます。
抱えた感じに違和感はなし。

ネックは薄く指板はフラットなので、以前持っていたシャーベルに近い感じがします。
この形状に慣れると

ビンテージ系のネック・指板は弾きにくい

ですね(笑)。

ピックアップの出音はパワフルかつクリーン。
シングルコイルもちょっと太めの音です。

ここ数年、特にテクニカル系ギタリストの間では標準構成ともいえるSSHのピックアップ構成は、本当に色々な音作りが出来て、弾いていて楽しいです。

不幸なMagna

先日も某オークションでそこそこの状態のMagnaシリーズが1千円台、2千円台で落札されていました。

実際に弾いてみるとわかりますが、Magnaシリーズって本当によく出来たギターだと思いますし、海外ではMagnaシリーズを収集している方もいます。

当然、中古ですし古いものなのでメンテナンスが前提です。
でも、某「Playなんちゃら」「Legなんちゃら」「Busなんちゃら」等々の(個人的に)入門用とも言えない安い中国製造品を買うなら、中古のAriaやYamaha、Fernandesのギターも選択肢に入れて良いと思います。

それにしてもなんでこんなに評価が低いのか・・・。

弾いてみた

相変わらず下手ですが、演奏シーンとサウンドをどうぞ。

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