過去二回に渡ってお送りしたYGX121Dの話もいよいよ最終回です。
今回は電装系やサウンドなどについてで、実際の音もお聞かせします。
ピックアップのマウント
このギターはボディーにネジで直付けする”ダイレクトマウント”方式になっています。
ストラトキャスターの基本は高さ調整用スプリングを挟んでピックガードにネジ止め。
レスポールの基本はエスカッションというプラスチックの枠に高さ調整用スプリングを挟んでネジ止め。
どちらの方式も簡単に高さ調整ができますが、こいつのようなダイレクトマウントでは
簡単に高さ調整は出来ません(涙)
正確にいうと、センタのシングルコイルは高さ調整用のスプリングが組み込まれているので可能です。
フロントとリアのハムバッカーは、ピックアップの底面にあるスポンジ状の土台で高さが決まっているので、この土台を調整してやる必要があります。
ピックアップの接続パターン
ピックアップ・スイッチは5点式なので接続は
- フロント
- フロント+センター
- センター
- リア+センター
- リア
となります。
ストラトキャスターと同じですね。
残念ながらハムバッカーのコイルタップ機能はありません。
Pros and Cons
ではPros[オススメな点]とCons[イマイチな点]を挙げます。
Pros
- ストラト・シェープだけど一回り小さく、軽量で扱いやすいディンキー・ボディー
- 手の小さい日本人や女性に向いている、細くて薄いネックとフラットな指板
- 汎用性の高いH-S-Hのピックアップ配列
- 中古市場で割と手に入れやすい(価格含めて)
Cons
- ハムバッカー・ピックアップの出力が若干低い(おとなしい)
- ハムバッカー・ピックアップにコイルタップの機能が無い
- ポットの回転が軽すぎる
- スイッチの切り替えが軽すぎで目的の位置で止めづらい
- ブリッジのトレモロ・ブロックが軽い
- 無音時に若干ノイズがある
こいつのハムバッカー・ピックアップは過度の期待をするとダメです。
ヘビメタ・ハードロック系の音を出そうとすると、エフェクターやアンプでかなり盛る必要があります。
シングルコイル・ピックアップに毛が生えた程度
です(笑)。
特にフロントはピックアップの高さも不足(弦と離れすぎ)している感じがします。
あと電装系やブリッジもチープで、キャビティー内にノイズ防止の絶縁処理が施されていないのも(値段相応ですが)残念です。
色々書きましたが、基本的には弾きやすく扱いやすいギターです。
パワーのないハムバッカー・ピックアップも裏を返すと汎用的に使えるので、パーツ交換などで少し手を加えてやると化けるギターだと思います。
モディファイ計画
このままでも良いかとも思っていましたが、とりあえず以下を考えてパーツを準備済みです。
- トレモロアーム:欠損していたので買い足し
- ポット:16㎜から一般的な24mmに交換(信頼性向上)
- スイッチ:私が愛用しているボックス型のスイッチに交換(信頼性向上)
- キャパシタ:安っぽいやつから有名なVitamin-Qに交換(手持ちがあるので)
- ストリングリテーナー:カモメ型から筒型に交換
- ナット:Tusqナットに交換
ちなみにナットですが、YAMAHAのギターは中級機以上が標準でTusqナットが採用されているので「もしや」と調べたところ
YAMAHA Pacifica用Tusqナットが売られている!
ことが分かりました。
現行のPacificaとYGX121Dのネックはほぼ同じなのでポン付けができそうです!。
中古ギター購入にあたっての注意
このギターや後継機種などはオークションサイトやフリマサイトに結構格安で出品されていますが、基本的に
中古ギターは信頼できる楽器屋さんで買うこと
をおススメします。
オークションサイトやフリマサイトの場合、傷を隠した写真や加工した写真の掲載、虚偽の説明を記載している場合もありますので。
※フレットの減り具合やネックの曲がり具合は出品者の主観ですし。
ただし「最悪、鳴らなくても良い」「ダメージのあるところは手をかけて直す」という人には格安で手に入る購入先の一つかなと思います。
実際のサウンド
最後に出音をお聞かせします。
適当なバッキングフレーズを作って、それに合わせてアドリブで弾いています。
腕とセンスはまったくないので、あくまでも音色をお聴きください
やはりハムバッカーにしては音の線が細いですね。
ということでニューカマーの話は今回で終了です。
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