2022年6月6日月曜日

YGX121D解体新書 - Detailed specifications of YGX121D


前回のニューカマーについて詳しく紹介していきます。

ちなみに我が家のYAMAHAの楽器というと、息子の5弦ベースTRB1005Jがあります。
普段私が手にすることはないのですが、改めて見るとやはりこのギター同様にカッチリ造られています。

んー、YAMAHAの魅力に気づくのが遅かった(笑)。

スペック


ネットでもこのギターに関する情報は少ないのですが、当時のカタログが見られるこちらを発見。
そのカタログからの情報と実物で確認した情報を記載しています。

ちなみにここはYAMAHA以外のメーカーの古いカタログも閲覧できる神サイトです!(笑)。

興味があって知りたい方もいると思うので、可能な限り詳細にしています。

  • モデル:YGX121D
  • 発売年:1994年
  • ボディ材:アルダー(イエローナチュラルサテン仕上げ)
  • ネック材:メイプル
  • スケール長:648mm(フェンダー系と同じ)
  • フレット数:22F
  • 指板材:ブビンガ
  • 指板R:350R
  • ナット幅:41㎜
  • ナット素材:ユリア樹脂(尿素プラスチック)
  • ネックピックアップ:YAMAHA GH-F2B(ハムバッカー)
  • センターピックアップ:YAMAHA GS-F2B(シングルコイル)
  • ブリッジピックアップ: YAMAHA GH-F2B(ハムバッカー)
  • スイッチ:5way(アルファタイプ)
  • コントロール:1Vol、1Tone
  • ボリュームポット:500kΩ(16㎜タイプ)
  • トーンポット:250kΩ(16㎜タイプ)
  • キャパシタ:0.022μF(緑色のフィルムコンデンサ)
  • ブリッジ:ビンテージ・トレモロ(トレモロ・アームのネジはミリ規格で5.0㎜)
  • サドル:ベント・スチール
  • 弦ピッチ:10.5㎜(ギブソン系・PRS系と同じ)
  • ペグ:ロトマチックタイプ
  • 重量:3.2kg(カタログ値)
  • 発売時価格:33,000円

まず発売時の価格やカタログの掲載位置からみて入門用のギターですね。

ボディー材はアルダーですが、カラー仕上げのものは”バスウッド”だったようです。
ボディ材の接合はほとんどが3ピースのようで、しかも材のカット方向がきれいではありません(笑)。
※接合面に対して斜めだったり。

あと

指板材が”ブビンガ”

なんですよね(驚)。

ブビンガはローズウッドの仲間ですが、より硬くて重い木材です。

写真の上がブビンガで下がローズウッドです。

見ても分かるように、ローズウッドとは質感が違います。
ボディーに使われることはありますが、指板に使われるのは珍しいと思います。
ボディー材の余りを有効活用したのかなぁ・・・。

ナットは”ユリア樹脂”という尿素プラスチック素材で、ヤマハの低価格モデルによく使われているものです。
※今時の安物ギターに使われる単なる”プラスチック素材”とは別物です。

電装系のパーツ類は当然ですが全てが”安物”。
16㎜なんて小さなポットはエフェクターでしか見たことがなく、ギターでは初めてでした(笑)。
キャパシタも低価格ギターではおなじみの緑色のフィルムコンデンサ。

ただしギター全体の加工精度は高く、入門用ギターとしては上出来な造りです。

さすが台湾ヤマハ工場!

ネックが絶妙

前回も書きましたが、私の手には非常に馴染んでいつまでも弾き続けられそうです(笑)

先のスペックにも書きましたが

  1. ナット幅が41mmと細め
  2. 指板Rが350Rとフラット
  3. ネックシェープが薄い

この三点のおかげで手が小さく指の短い私にピッタリでした。
1.ですが一般的なナット幅は大体42mmを標準としてその前後の太さですので、1mm程度細いですね。

2.は数字が大きくなるほど指板が平面に近くなっていきます。
Fenderのビンテージモデルの場合、184Rとかなり丸みがあります。
Fenderの通常のモデルが240R、Gibsonでも305Rなので、このギター(350R)はかなり平らに近いです。
ちなみにIbanezは430Rなのでクラシックギターのようにほぼ真っ平。

3.は手持ちのギターの中では最も薄いです。

あとはフレットの端の処理。
これも今の入門用ギターに比べると丁寧にされています。

まさに

手の小さな人向けのネック

だと感じました。

今回はここまで。
次回は肝心の音について書きます。

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