2017年12月10日日曜日

サンライズ・シルバラード・バイス - Sunrise International SILVERADO VISE

今回はフライフィッシングネタです。
前回のエントリで紹介したバイスのレビューです。

モノはインドのメーカー、サンライズ社のシルバラード・バイス。

インドは元々英国の植民地だったこともあり、昔からフライ・フィッシング関連の産業が盛況な国です。
サンライズ社は昔からフライ・タイイング・ツールを製造・販売してますが入門用として世界中で人気があり、AAバイスやマスターバイス、プロバイスなどは多くの人が初めのバイスとして購入したことがあるはずです。

余談ですが、インドといえばインディアン・ハックルという鶏の毛も価格の割に品質が良く、今も人気がありますね。

バイスを製造・販売しているメーカーは世界中にいくつかあり、精度が高く造りの良い製品が多いアメリカ製、コストパフォーマンスの高い日本製、廉価なインドや中国などのアジア製など。
アメリカ製が一番良くて人気があり、以前使っていたレンゼッティー社のバイスも候補にしたのですが、価格的に無理(涙)で色々探した結果、こちらにしました。
※円安のバカ!

このシルバラードはサンライズ社のバイスの中ではハイエンドに位置付けられてるようなのですが、「ビギナー向けメーカーのハイエンド製品ってどうなの?」ということでレビューを。

写真がパーツ全てですが、このバイスの特徴としては二点あります。

一点目は、最初から2種類の設置方法に対応していること。
バイスの設置方法には、ペデスタル(台座で置くパターン)とクランプ(テーブルなどに挟んで固定するパターン)という2種類があるのですが、このバイスは最初から両方に対応しています。

実はこのように最初から両方対応しているものは少なく、多くの製品はにはどちらか一方のみ。
で、オプションで必要なパーツを購入して対応するのが普通です。

ちなみに台座の裏には、写真のとおりすべり止めもコルクで全面にしっかりされており、ここは感心しました。
値段が一桁高いものでも、四隅にゴムの足が接着されているだけって製品もあるので。
※長く使っているうちにズレたり、剥がれたりするんですよね・・。

二点目はジョーが2つ付属していること。
いくつかのショップのHPを見ると「予備のジョー」と記載されてましたが、実は同じものが2つではありません。
実際は写真のように標準サイズと大きいフック用の二種類でした。
これはタイイングするフライのサイズ・種類により交換して使用します。
このジョーも他の製品ではだいたい1つで、必要に応じてオプションで購入ですね。

あとは延長用のステム(軸)が付属しているのも珍しいかな。
またプラスチックパーツが一つもありません。
これも重要なポイントで、長く使っていると経年劣化でヒビが入り、やがて割れることが多々ありますので。

ネットで情報収集している時には、「ジョーの精度が悪い」というのを目にしたのですが、私のをチェックした限りではそんなことはないです。
※バイスの価格差って、ほぼこのジョーの素材・品質・精度の差かなと思っています。

さて全体的な造りの印象ですが、レンゼッティー社をはじめとして今や世界標準的なダイナキング社(こちらもアメリカ製)のような「工業製品としての美しさ」「キリッとした佇まい」はありません。
各パーツの仕上げを見ると、どちらかといえば「無骨な感じ」です。
※価格が全然違うので、当然ですね。
でも当然ですがバイスとして機能は果たしますし、ローエンドモデルとも出来は違います。

先に書いたような付属品の豊富さと8,000円(about $80)ちょいという価格を考えれば、全然OKですね。

その他の機能としては、ヘッドの角度を変えられ、自分の巻きやすい角度にできます。

でもなんで人気がないんでしょう。
日本の代理店が本気で販売したら、結構な人気になりそうなんですけどねぇ。
※今も本気で販売しているのかも知れませんが(笑)。

やはり立ち位置が中途半端なのかなぁ。
余裕のある人はやはり、レンゼッティー社やダイナキング社、あとはリーガル社などのアメリカ製ハイエンドメーカー。
「もう少しグレードが低くても」という人はアンビル社やグリフィン社などのアメリカ製ミドルメーカーもしくはティムコなどの国産メーカ、「フライが巻ければいいや」という人はアジア製のローエンドって感じですかね。

ちなみに海外のオンラインショップには結構出てるんですが、どうもクランプタイプのみ販売されててペデスタル用の台座もセットで売られているのは日本だけみたいです。
※その分、お値段も若干お安いですが。

最後にこのバイスの組み立てムービーを撮ってみました。
興味がありましたらご覧ください。


0 件のコメント: